口呼吸はむし歯と歯周病を悪化させます!
こんにちは!雲仙市国見町の徳永歯科医院です!
今回は口呼吸とむし歯、歯周病の関係についてお話ししていきます。
口呼吸はむし歯と歯周病を悪化させます。
呼吸は一般的には鼻呼吸が基本です。
口呼吸が習慣化すると口腔内が乾燥するため、歯の健康にも影響が出てしまうのです。
目次
鼻呼吸が基本
人間の呼吸法は鼻呼吸が基本とされています。
そして鼻呼吸にはメリットがあります。
- ウイルスやアレルギーから体を守る
- 吸った空気を適切な温度と湿度に調整する
- 口や喉の乾燥を防ぐ
鼻の中では鼻毛や鼻の粘膜がフィルターの役割をするため、吸った空気の中にいるウイルスや細菌、アレルゲンなどが肺に入らないようにしてくれます。
そして鼻から吸った空気は、鼻腔の中を通過する際に適切な温度と湿度に調整されてから肺に運ばれます。
つまり外からの乾燥した冷たい空気が直接喉や肺に入らないようにしているのです。このおかげで喉や肺の負担軽減になります。
口呼吸をしてしまうと口から乾燥した空気が入ってしまいますが、鼻呼吸をすることで口や喉の乾燥を防ぐことができるのです。
口呼吸によるむし歯や歯周病の悪化
口呼吸でお口の中が乾燥すると、むし歯菌と歯周病菌が繁殖しやすくなります。
それは唾液の量が減少することが原因です。
唾液にはお口の中の食べかすや細菌を洗い流してくれる自浄作用と呼ばれる働きがあります。
唾液の量が減ると自浄作用が働かず、細菌が歯の周りに留まってしまうのです。
また、唾液が歯と歯茎を守る他の主な作用としては下のようなものがあります。
- 抗菌作用
- 緩衝作用
- 再石灰化作用
- 粘膜保護作用
口呼吸で乾燥して唾液が減少してしまうと、これらの唾液の作用が弱くなってしまいます。
鼻呼吸であれば、外からの乾燥した空気が直接お口に入り込まないので、お口の乾燥を防ぐことができます。
歯と歯茎の健康を守るためにも、口呼吸ではなく鼻呼吸が基本ということを頭に置いてみてください。
口呼吸になってしまう原因
口呼吸になってしまう原因としては例えば下のようなものがあります。
- 鼻炎
- 扁桃肥大
- 出っ歯など歯並び
- 口周りの筋肉や舌の筋肉が弱い
鼻炎などで鼻の通りが悪くなってしまうと、鼻呼吸が難しくなり口呼吸をしてしまいます。
そうならないように鼻づまりが長引いている場合は耳鼻咽喉科で診てもらうことをおすすめします。
そして、扁桃肥大といって喉の奥の扁桃腺(口蓋扁桃)が大きく膨らんでしまった状態になったときも鼻から空気を吸うことが難しくなります。
扁桃腺について心配事があれば、これも耳鼻咽喉科でご相談されてください。
また、歯並びが原因で口呼吸をする場合もあります。
例えば出っ歯の場合、唇をしっかり閉じるのが難しく口が開いたままの状態になるので、結果として口呼吸をしてしまうのです。
他には、口周りの筋肉や舌の筋肉の力が低下していることから、口を閉じずに口呼吸をしている場合もあります。
口呼吸を鼻呼吸にするための対策
口呼吸が習慣化すると口を閉じる力が弱まるので、常時口が開いた状態になりさらに口呼吸を助長させてしまいます。
対策としては下のようになります。
- 鼻炎、扁桃腺に関することは耳鼻咽喉科に相談
- 歯並びに関することは矯正歯科に相談
- 意識的に鼻呼吸にする
- 口閉じテープ
- あいうべ体操
鼻炎や歯並びに関することで心配事があれば、耳鼻咽喉科、矯正歯科にご相談することをおすすめします。
特にそういった要因はなくても口呼吸が習慣化している場合は、まず意識的に鼻呼吸にしてみてください。
姿勢を良くして鼻呼吸に慣れるように心がけましょう。
睡眠時は意識的に鼻呼吸にすることは難しいですが、口閉じテープを貼ることで口呼吸しにくくし鼻呼吸に誘導することができます。
また、あいうべ体操といって口元の筋肉と舌の筋肉を鍛える体操も効果的です。
口を閉じる力を回復させることで、口呼吸から鼻呼吸に改善させます。
まとめ
口呼吸はむし歯と歯周病を悪化させてしまいます。
それは口呼吸でお口が乾燥して唾液が減ってしまうことが要因です。
唾液には自浄作用や抗菌作用など、歯と歯茎を守ってくれる作用があります。
唾液が減ってしまうとその働きが低下するのでむし歯菌と歯周病菌が活発になり、むし歯と歯周病が進みやすい環境になってしまうのです。
呼吸は一般的には鼻呼吸が基本です。日頃からできるだけ鼻呼吸を意識してみてください。